こんにちは、アンデです。
「筋トレを始めたけど、本当にこのやり方でいいのか?」
「頑張っているけど、なかなか結果が出ない」
と悩んでいる人はいませんか?
もしかしたら、古い情報に沿ってトレーニングを行うことで、効率が悪くなっているのかもしれません。
今までは「筋肉を大きくしたければ、高強度でトレーニングしよう」でしたが、
現在では、「筋肉を大きくしたければ、トレーニングによる総負荷量を高めよう」へと変わりました。
え、筋肉を大きくするなら
高強度のトレーニングをした方がいいんじゃ無いの?
新しい常識では、高強度にこだわる必要はないんだよ!
今回は庵野拓将さん著書「科学的に正しい筋トレ〜最強の教科書〜」をもとに、筋肥大させるための新常識を解説していきます。
ネットで調べてみても、大量の情報があり、どれが本当なのか分からないことがありますよね。
現代では、多くの学問が急速に発展し、過去の常識が新しい常識に書き換えられていっています。過去の常識にいつまでもこだわっていたら、効率良くトレーニングすることができません。
筋トレを行う上で、大切なことは膨大な情報の中から真実を見極め、自分に合った方法を考えることです。
この本では、その鍵となる科学的根拠(エビデンス)を示してくれています。
最新の研究結果をもとに、筋肥大に適した新常識を解説していきます。
【筋トレの新常識②】トレーニング前のストレッチ、トレーニング後のクールダウンはしてはいけない?
【筋トレの新常識③】筋トレ後の栄養補給、間違っているかも?正しいタンパク質摂取を解説
筋肥大に重要なのは「総負荷量」
最新の研究では、筋肥大を目指す人が考えるべきは「総負荷量」だと言うことが明らかになりました。
総負荷量は以下の式で求めることができます。
総負荷量 = トレーニング強度(重量) × 回数 × セット数
・セット数
2010年に研究が行われました。
①MAXの70%の強度のレッグエクステンションを1セット
②MAXの70%の強度でレッグエクステンションを3セット
①のグループは平均総負荷量942kg、
②のグループは平均総負荷量2184kgとなりました。
トレーニング後の筋タンパク質の合成率は総負荷量の高かった3セットのグループが有意な増加を示しました。
強度が同じでも、セット数を多く行い、総負荷量を高めることで筋肥大の効果が増大することがわかりました。
・回数
セット数と同じく、2010年に明らかになった研究結果を説明します。
①MAXの90%の重量で疲労困憊になるまでレッグエクステンションを行う高強度グループ
②MAXの30%の重量で疲労困憊になるまでレッグエクステンションを行う低強度グループ
①のグループは5回ほど疲労困憊となり、総負荷量710kg、
②のグループは24回ほどで疲労困憊となり、総負荷量1073kgとなりました。
筋タンパク質合成率では、総負荷量の多かった②のグループの方が有意となりました。
低強度トレーニングでも回数を多くし「総負荷量」を高めることで、高強度トレーニングと同等の筋肥大効果が期待できることがわかりました。
・期間
2012年に研究が行われました。
①MAXの80%の重量で疲労困憊になるまで1日3セット、週3回を10週間
②MAXの30%の重量で疲労困憊になるまで1日3セット、週3回を10週間
この結果①と②のグループどちらも大腿四頭筋の筋肉量は増加したものの、グループ間で有意な差は見られませんでした。
長期的な筋肥大の効果においても、低強度トレーニングの回数を増やして総負荷量を高めれば、高強度と同等の効果が得られることがわかりました。
2017年にこれらの研究をまとめた結果から、
筋肥大の効果は「総負荷量」によって決まると言う筋トレの新常識が生まれました。
何をするにも、とにかく総負荷量を意識してトレーニングをすればいいんだね!
総負荷量を高めて筋肥大させるトレーニング
筋肥大させるには以下の式が当てはまります。
筋肥大の効果 = 総負荷量 × セット間の休憩 × 関節を動かす範囲 × 運動スピード × 筋収縮の様式 × 週の頻度
それぞれ解説していきます。
・セット間の休憩
今までは「セット間の休憩は短くした方が成長ホルモンの分泌が増加し、筋肥大しやすい」という常識がありました。
しかし、2012年、2013年の研究で「トレーニングによる一時的な成長ホルモンの増加は、筋タンパク質の合成や筋肥大に寄与しない」という結論が出されました。
2017年の研究では、トレーニング間の休憩は性別、トレーニング経験、強度によって最適な休憩時間は変わることがわかりました。
トレーニング経験者が行うような高強度トレーニングでは「2分以上」、
初心者が行うような低強度のトレーニングでは、「1〜2分」の休憩をとることで、
総負荷量を高めることができ、トレーニング効果が上がるという結論がでました。
時間の限られてるサラリーマンは、
低強度で回数を多くして休憩時間を短縮すれば
効率を上げることができるね!
・関節を動かす範囲
可動域いっぱいまで関節を動かす「フルレンジ」と、中間の角度で動かす「パーシャルレンジ」があります。パーシャルレンジは一番力の入る角度のため、高強度トレーニングができます。
2012年と2013年に行われた研究では、関節を動かす際に使われる筋肉の総負荷量はフルレンジの方が高いことがわかりました。
これにより、筋肥大を目的としたトレーニングでは、フルレンジで行った方が効果的という結論となりました。
ただ、パーシャルレンジよりもフルレンジの方が回復時間が長くかかり、怪我のリスクが高いです。高強度のトレーニングを行う場合はパーシャルレンジに切り替えるなどの工夫も大切です。
・運動スピード
筋肥大させるには「8秒以内」の運動スピードでトレーニングしましょう。
8秒以下の運動スピードであれば、早くても遅くても筋肥大に大きな差はないと言います。逆に8秒以上のトレーニングでは筋肥大の効果が減少します。
・筋収縮の様式
筋トレには「ポジティブ動作」と「ネガティブ動作」があります。ダンベルカールであれば腕を曲げる時がポジティブ動作、腕を伸ばす時がネガティブ動作になります。
ネガティブ動作はわずかに筋肥大効果が高いものの、ほとんど差はありません。
ネガティブを多少意識しつつ、トレーニングの総負荷量を高めることを意識することで、筋肥大効果を高めましょう。
・週の頻度
2016年の研究により、「筋肥大の効果は、1回の総負荷量ではなく、週単位の総負荷量で決まる」ことが明らかになりました。
週単位に総負荷量が同じであれば、週3回でも週6回でも効果は同じとなります。
トレーニングを組み立てる際は、週単位で体調や疲労度合いを見て、強度・回数・セット数・頻度をアレンジして総負荷量を高めていきましょう。
まとめ
今回は科学的根拠に基づいた、筋トレの新常識を解説してきました。
今までなんとなく聞いたことがあって、行っていたトレーニング方法が間違っていた人もいるのではないでしょうか?
高強度にこだわりすぎて、総負荷量が低くなっていて、なかなか効果が出ないと悩んでいた人は解決できたと思います。
筋肥大効果を高めるには、とにかく総負荷量を高めることを意識しましょう。
みなさんの筋トレの効率が上がってくれれば幸いです。
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